本日の中日新聞に写真のような記事が掲載されておりました。東京都足立区で米や野菜の栽培を有機無農薬で行う農業公園の取り組みです。都会の子供たちに土に触れる喜び、食事の大切さ、環境についてなど、「畑のようちえん」として年に何度か体験を企画しているそうです。

私の患者さんにも、起立性調節障害で、朝起きれない、学校いけない、ごはんが食べられないなどの症状の子がいました。漢方治療で通院していますが良くなったり悪くなったりを繰り返しています。そんな時、春休みに祖母の家に泊まり込み、畑の仕事を手伝うようになったそうです。何日か手伝ううちに食事が取れたり、腹痛や頭痛などの症状がなくなり、春休みが終わるころには元気に自宅に戻ってきたという報告を受けました。漢方薬も生薬なので食べ物でですが、「つち」を触って大地や野菜などの食物から「気」をもらうことが、人間の身体を元気にするということを痛感させて頂くエピソードでした。

漢方医の立場として、食事や養生の指導を行っておりますが、身体を動かし、土などにふれるということも治療の一環であると思います。

現在無農薬野菜を皆さんに提供(1個200円)しているのも、この考えの元です。私たちは医療機関の立場としてなにか皆さんの健康や治療の一助となる取り組みをこの岐阜の地でも行えるよう、今後も取り組んでいきたいと思います。